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配偶者の親の遺産は貰えない!?相続のお話し

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こんにちは、億持ってない億男です。

誰にでも起こり得る相続…「うちはみんな仲がいいから大丈夫」と思っていても、いざお金が絡むと争いになることもあります。

そして「貰えると思っていたのに貰えない」ということもあるのです。

今回のテーマは「配偶者の親」が亡くなったときの相続のお話です。

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義両親の遺産は貰えない

配偶者…つまり、夫や嫁の親のことを義理の両親といいます。
血のつながりはないわけですが、親子という風習がありますよね。

でもこれはあくまでも風習のお話。義理の両親が遺産を残して亡くなった場合、配偶者は法定相続人にはなれないのです。

ちょっと解りにくいかもしれませんので、具体的な事例で見てみましょう。

旦那の親と同居しているお嫁さんがいるとしましょう。そしてこのお嫁さんは旦那さんの親の介護をずっと長く続けていました。
在宅介護はとても大変…ですが、旦那は仕事をしているし、旦那の兄弟は別の場所で生活をしています。

そして、とうとう旦那の親に寿命がきて他界。亡くなった旦那の親には現金などの遺産がありました。

遺言は残されておらず、相続は法律に従って行われる…。

この場合、お嫁さんは遺産を1円も受け取れません。それは、親子ではないからです。義理の親子関係の場合、遺言がない限り相続人にはなれないのです。もちろん、故人の遺言があれば別ですが、遺言がなければ法定相続人である子や故人の配偶者が相続をします。

仮に法定相続人が親の介護など全くしないで好き勝手に生きていたとしても…です。

このケースでは、義理の親の介護をした嫁には、相続権はなく、旦那と子が法定相続人となります。つまり、お嫁さんが遺産を貰えるのではなく、あくまでも旦那のお金ということになります。

義理の両親だし…介護もしたし、当然、遺産は貰えるんでしょ?とはいかないのです。

義理の両親の遺産を相続するためには、遺言が必要となります。

寄与分はあるものの条件が厳しい

ただ、法律の世界も血も涙もないわけではありません。

故人の介護などをした法定相続人には、寄与分が認められることがあります。

寄与分とは、生前に故人をお世話をしたり、故人の財産を増やしたり維持するのに尽力した人は「多めに遺産を相続できる」というもの。

ただし、寄与分は目に見えて証拠などが残りにくいという側面もあり、遺産相続でのトラブルの原因になるケースもあります。
そして、寄与分が認められるためには条件があります。

・法定相続人(特別寄与請求権は別)
・財産の維持と増加に寄与している
・法律でみとめられた協力義務は対象外

です。

まず、寄与分は原則として法定相続人にのみ認められます。ただし、2019年から特別寄与請求権として、法定相続人ではなくても寄与分の請求ができる仕組みがつくられました。この請求件さは、法定相続人ではない親族に対して「寄与分が認められる」というものです。

そして、寄与分が認められるためには「故人の財産の維持や増加に貢献」している必要があります。長年の介護などはこの「財産の維持や増加」に該当すると言われていますが、目安としては10年程度の介護が必要とも…。

最期に、寄与分の「貢献」には法律で定められた「夫婦の協力義務」「親族間の相互扶助義務」の範囲と認められる行為は含まれません。

民法で定められたら、相互扶助義務などを超える貢献があった場合にのみ認められるものです。

ちなみに、民法730条では「直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。」としていますし、民法752条では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」とされています。
この範囲だと認められる行為は、貢献とはみなされません。

配偶者が貰った遺産は共有財産にならない!

寄与分という方法はあるものの、それでも義両親の遺産の相続人になることはできません。

でも「旦那が貰った遺産は夫婦の財産でしょ?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

確かに夫婦には共有財産があります。ですが、遺産に関しては共有財産には含まれないのです。もちろん、夫婦で話し合って「二人のお金にしよう」というのはOK。ですが、例えば離婚になった場合に「相手が相続したお金」が財産分与の対象になるかと言われれば答えはノーです。

夫婦なんだから!2人のお金よ!とはいかないのです。

まとめ

今回は配偶者の親の相続人にはなれないというお話でした。
配偶者の親が他界した場合、相続人にはなれません。(養子縁組みしている場合や遺言がある場合は別)
また、特別寄与請求権もありますが条件がかなり細かいうえに、特別寄与請求権は相続人にのみ認められるため、配偶者は遺産を受け取れません。

もし、義理の娘や息子に遺産をわけたいと考えている場合は、効力のある遺言を生前に作成しておく必要があります。そして、義理両親から遺産を受け取りたいのであれば、生前に贈与などで先に貰っておくといった対応が求められます。

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