こんにちは、億持ってない億男です。
みなさんは「町内会」に入っていますか?住宅地や集合住宅では、ご近所さんとの集まりである町内会があるところが多いのではないでしょうか。
特に、田舎や地方で多く見られる町内会には独自のルールが定められていることが多く、また、お金が絡む問題もあります。
もちろん、入ることに抵抗がないという方もいらっしゃると思いますが、中には「会費もかかるしできれば入りたくない」という方もいらっしゃるでしょう。
今回は町内会の会費や、そもそも入会は義務なのかを解説していきます。
町内会の義務化は違法
まず、結論から申し上げるなら「町内会に入ることを無条件義務づける」のは違法といえます。ただし、賃貸住宅や集合住宅で契約時に町内会への加入を条件にしている場合はこの限りではありません。
ただ「ここに住みたいなら町内会に入れ!」と、無条件で義務化することはできません。どのような会であったとしても、加入はある種の契約といえます。
日本の民法では「契約自由の原則」というルールがあります。これは、契約は当事者同士の自由である…というもの。もちろん、契約内容が違法(殺人など)の場合は別ですが、町内会に入るかどうかは本人の自由ということになります。
先ほど「賃貸や集合住宅で契約時に町内会への加入を条件にしている場合」と言いましたが、これは契約した時点で同意しているということになります。ですから、契約時に「町内会が義務なら契約しない」という選択は可能というわけですね。
町内会の会費はいくら?何に使っているの?
町内会は多くの場合、会費がかかります。会費がいくらかは町内会によってことなりますが、年額で数千円から数万円程度です。
町内会費は、その地域のゴミ捨て場所の管理費や町内会で契約している街灯などの維持費などに使用されています。他にも、町内会で管理している物件の管理費や設備費などです。町内会に加入して会費を納めているのであれば、何のために使われているのかを問い合わせることもできます。
地域によっては住民同士の交流に使われるケースもありますが、町内会の会費は「町内のため」に使用されるものであって、町内会の役員が私腹を肥やすためには使われません。
町内会に入らないとゴミを出せない?
時に「町内会に加入しないなら、ゴミを捨てさせてあげない!」という話を耳にします。
これは恐らく、そのエリア内のゴミステーションを町内会が管理しているため、加入しないなら使えないという趣旨なのではないかと推察できます。
ですが、ゴミの回収は町内会が行っているものではなく、市町村が行う行政サービスです。ですから、町内会が「ゴミ捨てをさせない」と言うことはできません。町内会が管理しているゴミステーションを使用できないのであれば、自分で設置して回収して貰えるかをお住まいの自治体に問い合わせればよいのです。
その際に、町内会への加入を断ったため今あるゴミステーションを使用できないと伝えればスムーズに話が伝わります。
町内会への加入と、ゴミ捨ての問題は起こりがちですが、感情的にならずに市役所などに問い合わせをしましょう。
町内会から「ゴミを出したければ町内会に入って会費を納めろ!」と強要されたとしたら、法的に問題が発生する可能性もあります。
町内会から退会してもよいの?
町内会の会費は高ければ年額で1万円を超えることもあります。この金額が浮けばうれしいですよね。
今、町内会に加入している場合でも原則としていつでも退会できます。退会を断ることはできません。
日本は契約も結社も自由という国ですから、何かの団体に所属することを強制はできないのです。
そして、時に問題となる町内会の罰金制度ですが、これに関しては規約などで定められていて合意があれば問題ありません。
ただし、罰金として不適切な価格であったり、強制的に罰金を徴収する行為は違法となる可能性があります。
この罰金は、例えば交通違反の罰金や裁判で課されるものとは大きく性質が異なります。強制力はありませんし、たとえば借金の取り立てのようなこともできません。
まとめ
今回は、町内会について解説しました。会費もかかるしできれば加入したくない…。と考えている方もいらっしゃるでしょう。
一部のケースを除いて、町内会への加入は義務ではありません。ですので、加入を断ってももちろんオッケーです。町内会が「加入しないとここに住ませない」という権利はありませんし、ゴミの回収に関しては行政サービスですから市町村に相談することで解決できます。
町内会費については、加入したのであれば支払う必要がありますが、いつでも退会はできます。また、罰金などの名目で強制的に徴収されるお金に関してはケースバイケースですが、取り立ての方法や金額が適法でない場合もあります。
デリケートな問題でありますが、法律のルールは知っておいて損はありません。