こんにちは、億持ってない億男です。
物価高騰の対策として日本政府は様々な対策をしています。「そんなことない私の所にはなんの支援もない」と思われるかもしれませんが、電気代やガス料金の支援策や、ガソリン補助などが行われているのも事実です。
他にも、低所得者向けの給付も行われましたが、それでも急激な物価高騰の対策としては「物足りない」と感じてしまう方も多いことでしょう。
そんななかで、政府が打ち出したのが「所得減税」と「給付」です。税金を支払っている人に対しては減税を、そして、低所得者向けには給付を行って生活を支えようというものです。
今回は、減税と給付についてのお話を少しだけさせてください。
減税するなら消費税?所得税?
減税とひとことでいってもどの税金を減税するかで実際に減税の恩恵をどの程度実感できるかは異なります。
所得税の減税であれば、税金を支払っている人にとっては「支払うべきお金が減る」ことで減税を実感できます。
個人事業主であれば、確定申告のタイミングでそれを実感するでしょうし、会社員の方であれば年末調整で実感できるかもしれません。支払うべき税金が減ることで、その分が手元に残りますから、家計が楽になるというのは事実です。ただし、この所得税減税のみの場合、所得税を支払っていない非課税の方達にとってはメリットがありません。
では、所得税を減税した場合はどうでしょうか。今は、購入する際に10%もしくは8%の消費税がかけられています。子どもでも大人でもお金持ちでも経済的に厳しい人でも平等に支払っているのが消費税です。
消費税を減税すると、物を購入するときの価格が下がりますので物価高騰の対策としては解りやすいものになるでしょう。特に、食料品や生活必需品の場合、買わないわけにはいきませんから消費税の減税が行われれば、一回あたりの価格差はわずかでも日々の暮らしという意味においては、減税の効果を実感できる部分があるでしょう。
ただし、消費税は「消費したときにかかる税金」ですので、消費税を減らされても「物あまり買わない人」「買うお金がない人」にとってはメリットは限定的という批判がでることは言うまでもないことです。また、消費税を下げると、減税前に買い控えが起きて混乱が生じたり、また、消費税が元に戻すタイミングが難しいというデメリットもあります。
賛否両論がある政府の所得税減税と給付金という対策ですが、広い視点で見ていくと減税するのか、それとも給付にするのか・・・そして、減税にする場合、どの税金を減税するのかは難しい問題でもあります。
減税したら予算はどうなるの?
税金は国の財源なのに、減らしても大丈夫なの?と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。
この件について語るとこのブログの文字数では足りなくなってしまいますので、簡単に説明しますが、国の予算という視点からみた場合、税金だけが財源ではありません。地方自治体の場合は、税金はその自治体の収入となりますが、国の場合はちょっとまた違うのです。
確かに、国の場合でも税金は財源の一部ではあります。ですが、それだけではない。国にあっても地方自治体にないもの・・・・それは通貨発行権です。つまり国は、自国通貨建ての国債を発行することで財源とできるのです。よく、国債は国の借金で国民ひとりあたり~という言葉を聞きますが、正確に言うなら、お金を借りているのは政府であって、国民がお金を借りているというあの表現は正しくないのです
自国通貨建ての国債に関しては、厳密に言えば負債とも言えませんから、これを財源のすることは不自然なことではないのです。つまり、国においては、税金だけが財源ではないのです。
給付は解りやすいが景気対策としては微妙?
では、減税ではなく給付ならどうでしょうか。
安倍政権でおこなわれた、一人10万円の給付が記憶に新しいところですが、給付の場合は景気対策としては微妙という側面もあります。
もちろん、効果がないというわけではありません。ただ、給付を受けても使わずに貯蓄に回してしまう人もいますから、景気対策としては微妙なのです。
給付の話がでると「現金かクーポンか」という議論があるのはこのためです。現金を配ったら貯蓄に回されてしまうかもしれませんが、クーポンは貯蓄できません。
もちろん、個人レベルではいろいろな要望があるわけですが、国として見たときにはそれぞれの方法にメリットとデメリットがあり政治家はこのあたりを判断して政策を決めているわけです。
まとめ
今回は、減税と給付についてお話をしましたがいかがでしたか?
減税をした場合にも給付をした場合にもそれぞれ、メリットとデメリットがあります。物価が高騰し、世界が混乱し景気がよくないこのタイミングでの経済対策として政府が何をするかは誰もが興味があるところです。
減税も給付も賛否両論ありますが、「減税も給付もしてよ!払いたくないしお金欲しい」という個人の要望ではなく、国という大きな視点で見てみるとまた見え方が変わってくるかもしれません。