こんにちは、億持ってない億男です。
衆議院選挙で議席数を大きく伸ばしたことで、注目を集めているのが「国民民主党」です。
国民民主党は「手取りを増やす」として103万円の壁を引き上げる政策を掲げました。この103万円の壁については、すでにこのブログでも解説をしたとおり、ある一定の年収を超えると課税比率が大きくなったり、社会保険に加入する必要が出てくるというものです。
では、手取りとはなんでしょうか?一度は聞いたことがある手取り…ここを増やすことで生活は楽になるのか…景気は良くなるのでしょうか。
手取りってなに?
手取りとは、収入から税金や社会保険料を差し引いた金額のことです。
総収入から、所得税や住民税、社会保険料、年金などを差し引いた「実際に使えるお金」が手取り。
例えば、給与所得者の方の場合、給与明細を見てみると税金や社会保険料などが差し引かれていることが分かるはずです。
必ず支払わなければならない、これらのお金を引いたものが手取り。つまり、私たちは額面上のお給料ではなく、この手取りで生活しているということになります。
もちろん、これは会社員の方だけではなく個人事業主でも同じです。
ここで「あれ?」と思った方もいらっしゃるはず。そう、所得税です。この手取りから、生活をするときに必要なものを購入するわけですが、そのときには8%もしくは10%の消費税がかかります。
この消費税に関しては手取りから差し引いて計算されることはありません。
つまり、お給料から各種税金や社会保険料を差し引かれた手取り。その手取りのお金を使うときにさらに課税されるという仕組みになっています。
また、購入するものによっては消費税以外の税金がかけられているものがあります。その代表的なものがガソリン税です。ガソリンには消費税のほかにガソリン税がかけられています。ガソリンの単価にガソリン税がかけられた総額にさらにガソリン税がかかっているわけです。
そして、そのガソリンを使う車やバイクにも様々な税金がかけられています。
日常生活に車が欠かせない地域もありますし、トラックは日本の物流を支えていますから、これが、問題になるのは当然のことかもしれません。
手取りが増えると生活は楽になる?景気は?
手取りが増えると生活が楽になるのか…この答えは「イエス」です。手取りが増えるということは、使えるお金が増えることですから、生活は楽になります。
手取りが増えた分を食費や趣味に回すこともできますし、貯蓄したり投資したりする選択肢も増えることになります。
手取りを増やす税制改革が行われれば、支払う税金が少なくなりますし、もし103万円の壁が引き上げられれば、その枠内で労働していた人の中でもっと働きたい!という人が労働で収入を得やすくなります。
コロナ禍以降の物価高はすべての国民の生活に影響していますが、手取りが増えれば物が高くなっても今までの生活を維持しやすくなるということもできます。
また、手取りが増えてお金を使いやすくなれば、経済が循環するため景気が良くなると予想できます。使えるお金が増えれば、購買活動が活発になり、企業の収入も増えます。企業が利益を上げれば、働く人へのお給料もふえる…こうした好循環も期待できそうですね。
ただし、税金を減らすことになりますから、国の税収が下がることとなります。
手取りを増やす生活はお金持ち優遇なの?
税金の仕組みを変えて手取りを増やす政策については「お金持ち優遇じゃん!」という声があるようです。
SNSの投稿でもいくつかそういったニュアンスの書き込みを目にしました。
それは、お金持ち…つまり、高所得者のほうが還元される金額が大きくなるからです。
確かに、試算などをみて「いくら減税されるのか」を確認すると高所得者の方が金額が大きくなっていますよね。でも、これはある意味当然なんです。
というのは、日本は累進課税というシステムを取っており、高所得者の方が税率が高くたくさん税金を納めているからです。
仮に税金の壁が引き上げられた場合、高所得者のほうが減税された場合の金額が大きくなるのは当然なわけです。
高所得者はたくさん税金を支払っているのですから、手取りが増えるという政策は決して高所得者を優遇するものとは言えません。
まとめ
今回は手取りについてお話ししましたがいかがでしたか?
手取りとは、収入から税金や社会保険料を差し引いた「実際に使えるお金」のことです。
この手取りが増えることは、生活が楽になることでもあり、また、景気にも良い影響を与えます。その一方で国の税収が下がることとなるため、ちょうど良いさじ加減が必要なわけです。
手取りを増やす政策を掲げた政党が議席数を伸ばしたことで、注目されている手取りは、生活に直結するもの。
物価高で生活が苦しいなかですから、手取りが増える政策に期待したいところです。