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固定期間選択型の住宅ローンの仕組み

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こんにちは、億をもっていない億男です。

住宅ローンには「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあって悩んでしまわれる方も多いのではないでしょうか。

金利にはもう1種類、固定金利と変動金利を組み合わせた、「固定期間選択型変動金利」があります。しかし、このタイプは固定金利と変動金利の特徴を併せ持っていますが、良いところ取りではありません。

そこで今回は、住宅ローンの金利タイプのうち固定期間選択型変動金利の特徴やメリットとデメリットについて紹介していきます。

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1.固定期間選択型の仕組み

固定期間選択型変動金利は、住宅ローンの金利を最初の一定年数だけ固定して、残りの期間は改めて固定金利か変動金利タイプを選択する仕組みです。

固定金利となる期間は、2年、5年、10年と様々ですが、固定される期間が短いほど返済当初の金利が低くなるのが特徴。主に銀行が取り扱っている金利タイプで、「おすすめ」と表記されているところも見かけます。

固定期間終了後の選択肢は、以下の3つです。

①変動金利を選択
②固定金利を選択
③他の住宅ローンに借り換える

固定期間が終了すると、自動的に変動金利に移行しますが、期間内に指定の手続きをすると固定金利も選択可能です。ただし、固定金利にすると手数料がかかる場合があるため注意しましょう。

固定期間が終了後に同じ金融機関で、変動金利や固定金利に移行すると、金利が上がる可能性が非常に高いため、より条件のよい住宅ローンに借り換える方法もあります。
ただし、借り換えによる手数料や保証料が発生する可能性があるため、本当に得するかどうか入念に確認してから判断しましょう。

2.固定期間選択型の金利の決まり方

固定期間選択型の金利は、「円金利スワップレート」で決まります。

金利スワップとは、異なる種類の金利を交換すること。例えば、変動金利でお金を借り入れている人が固定金利にしたいと考えた場合に、変動金利と固定金利を交換すること差します。
そして円金利スワップレートとは、変動金利と交換できる固定金利のことです。

全期間固定金利の決まり方は「10年物国債の利回り」で、変動金利の決まり方は「短期プライムレート」で決まるため、固定期間選択型は、また違った指標で決まっているのです。

3.メリット①固定期間は金利が上昇しないため安心

固定期間選択型の最大のメリットは、返済期間の最初の一定年数は金利が固定されることで、返済額や利息の額が変わらない点です。

借り入れ当初の金利は、変動金利の方が固定期間選択型よりも低いです。しかし、変動金利は半年に一度金利の見直しがあり、返済額も5年に1度変わります。
返済額が5年に1度しか変わらないとはいえ、半年ごとに金利を見直されるということは、金利が上昇した場合、利息の割合が増えて元本が減らない状況になりかねません。

固定期間選択型であれば、固定期間中は変動金利並みの低水準の金利が約束されているため、金利が上昇する心配がなく安心できますね。

4.メリット②金利が固定されている間も金利が低い

固定期間選択型の固定金利は、全期間固定よりも低く、変動金利よりも若干高い水準。固定期間選択型で住宅ローンを借りることで、一定期間は変動金利並みに低い水準で金利を固定でき、固定期間終了後は、そのときの状況に応じて変動金利にするか固定金利にするか選択できます。

各金融機関で取り扱われている固定期間選択型(10年固定)の金利は以下の通りです。

● イオン銀行:0.74%
● 楽天銀行:1.043%
● 三菱UFJ銀行:0.79%
● じぶん銀行:0.59%
● みずほ銀行:0.65% ~ 0.90%

以上のようにほとんどの金融機関が1%を切る金利を実現しています。10年間低い金利で住宅ローンを借りることで、金利の上昇の心配をしなくて良いだけでなく、元本を確実減らしていけるというメリットがあるのです。

5.デメリット①変動金利のリスクが大きい

固定期間選択型の最大のデメリットは、固定期間が終了した後の変動金利にあります。金利の固定期間が終了した後の変動金利は、通常の変動金利と違う点があるのです。

固定期間終了後の変動金利には、返済額の上昇に上限がないため、返済額が急増するリスクがあります。
通常の変動金利では、返済額は5年に1度の見直しですが、返済額は見直し前の1.25倍以上にはなりません。しかし固定期間選択型の変動金利にはこのような上限が設けられていないのです。

6.デメリット②固定期間終了後は優遇金利が縮小する

固定期間選択型は、固定期間終了の金利のうち「優遇金利」が縮小されるケースが多く、借り入れる金利が高くなる傾向にあります。

住宅ローンの借入時の金利は、「基準金利-優遇金利」で計算されるため、基準金利が2.5%で優遇金利が▲1.8%の場合、借入時の金利は0.7%となります。

固定期間選択型の優遇金利は、金利が固定されている期間のみ大きく設定されており、期間が終了すると優遇金利が少なくなるため、借入の金利が高くなるのです。

固定期間終了後に金利が上昇し、基準金利が高くなっていた場合、実際に適用される金利も高くなるため、注意が必要です。

6.まとめ

今回は固定期間選択型の住宅ローンについて解説しました。固定金利と変動金利の良いところ取りではなく、注意すべき点やリスクもあることが分かっていただけたのではないでしょうか。

固定期間期間中は、低水準の金利で固定される点は魅力的ですが、固定期間終了後の金利には注意が必要です。

営業マンによっては、リスクを説明せずに良いところばかりを伝えようとする人もいるため、しっかり知識を身につけて自分にあったものを選択してくださいね。