こんばんは、億持ってない億男です。
あまり考えたくはないことですが、生活環境や仕事、経済的な事情の変化で今までは支払いが出来ていたお金が払えなくなって困ってしまう…。その可能性は誰にでもあるものです。そんなときに、日本では再スタートをするための方法がいくつか用意されています。「自己破産」「個人再生」「任意整理」です。このうち、任意整理は交渉で利息をカットするというもの…となると自分でやれば出来そうな気もしますよね。今回は任意整理は自分で出来るのか…というお話です。
任意整理と個人再生・自己破産の違い
任意整理と個人再生・自己破産には大きな違いがあります。それは裁判所での手続きの有無です。任意整理は裁判所を通す必要がないため、裁判所への書類提出や裁判所での手続きはありません。当然、官報に掲載されることもありません。
ですが、個人再生・自己破産の場合は、裁判所での手続きや書類が必要になります。
つまり、個人再生や自己破産には裁判所の手続きを経て法律の効果で負債をゼロにしたり減額したりする強制力があります。債権者はこれを拒むことはできません。
一方で任意整理はあくまでも交渉がベースですから、債権者は任意整理に必ず応じなければならないというものではありません。「お約束通り返済してください」と言えばそれを無理やり覆すことは任意整理ではできないのです。
交渉の末に合意があって初めて任意整理は成立するのです。
任意整理は自分でやってもいいの？
任意整理は交渉…ということは「自分でやってもいいんじゃないの？」と思いますよね。任意整理だけでなく自己破産も個人再生も代理人の力を借りずに本人が手続きすることに法律上の問題はありません。手続きが煩雑で難しいので、弁護士に代理でやってもらうケースが多いというだけです。
やってもいいなら、自分で任意整理の交渉を金融機関にしちゃおうか…そしたら弁護士費用が浮く！と
考える方もいらっしゃることでしょう。
法律上は確かに問題ないのです…ですが、現実的に自分で任意整理の手続きや交渉をするのはかなりハードルが高く難しいと言わざるを得ません。
まず、金融機関はプロです。その道のプロと同等かそれ以上に渡り合うだけの知識と交渉術を持っているかと言われると、いかがでしょう？そもそも金融機関とはお金を借りるときに返済条件で合意しています。それを後から交渉するわけですから、かならずしも簡単な交渉とはなりません。自分で交渉することで、不利な条件になったり過払い金を見逃してしまったりする可能性も高くなります。
法律上、自分で交渉することに問題がなくても実質的にはかなり厳しいといわざるを得ないのが現状です。
中には、契約者本人からの任意整理の依頼は一切受け付けないという金融機関もいます。ですから、自分で任意整理の交渉をしようとしても相手にされない可能性もあるんです。
任意整理はプロに依頼するほうがいい
任意整理は法律上、自分でしても大丈夫ですが、現実的にはなかなか厳しい…となると頼るのは法律のプロフェッショナルの弁護士です。
任意整理を本人に変わって代行できるのは弁護士か司法書士（金額に制限があります）です。
弁護士や司法書士は法律にも精通していますし、交渉にも慣れています。金融機関も弁護士や司法書士が交渉してくると応じるところが多くなりますし、有利な条件を引き出しやすくなります。中には弁護士や司法書士からの交渉でも任意整理には応じないという金融機関もありますが、ほとんどの場合、任意整理に応じてくれます。
また、プロが介入することで精神的なストレスもかなり少なくなりますし、過払い金の見過ごしなどのリスクもなくなります。
交渉はすべて弁護士か司法書士がしてくれますし、依頼をして交渉に入った時点で督促はストップします。
あとは、弁護士や司法書士と話し合って返済に関する条件を詰めていけばいいのです。
任意整理をすると、信用情報機関に登録されて一定期間ブラックリストの状態になります。ですが、将来にわたる利息をカットできるのは大きなメリットといえるでしょう。自己破産や任意整理より手続きも簡素ですので、知識として覚えておいて損はありません。
まとめ
今回は借金問題解決の方法の一つで、交渉で借金を整理する任意整理についてお話ししましたがいかがでしたか？
任意整理は裁判所などを介さない方法なので手続きが簡素で官報に掲載されることがない、債務整理の方法です。この点で自己破産や個人再生とはことなります。
法律の強制力はありませんが、弁護士や司法書士などに依頼をすれば有利な条件を引き出せることもあります。自分で交渉できないわけではありませんが、知識が必要になるので弁護士や司法書士などの法律のプロにお任せした方が安心です。