こんにちは、億持ってない億男です。
ガソリンが高い!と困っている方は少なくないと思います。ガソリン価格は高値水準で推移しており、1リッターあたりのガソリンの値段をみてびっくりしてしまうこともあります。
今回は、日本政府が出しているガソリン価格の補助金について解説したいと思います。
ガソリン価格が15年振りの高値水準
みなさんも実感されていると思いますが、ガソリン価格が高騰しています。2023年8月28日時点で、レギュラーガソリンの店頭小売価格の小売価格は全国平均で1リットル当たり185円を超える水準となりました。
ガソリン価格は約15年ぶりの高値水準となりました。
普段、給油をされる方であれば「最近、ガソリン高いなぁ」と思っていらっしゃることでしょう。過去には、1リットルあたり100円前後だった時代もありましたからかなりの高値であることは言うまでもありません。
こうしたガソリン価格の高騰を防ぐために政府は補助金を出しています。
政府のガソリン価格軽減のための政策
政府はガソリン価格高騰が国民に与えるダメージを軽減するために、燃料油価格激変緩和補助金という補助金を出しています。
この軽減措置は、全国平均ガソリン価格が1リットル170円を超えた場合に適用されるものです。この補助金は、小売店ではなく燃料油売りに対して支給されます。
この補助金には上限が設定されています。令和5年1月からは33円、そして、2月は31円、3月は29円、4月は27円、5月は25円と徐々に減っていき、当初の予定では令和5年9月末に終了する予定でした。ですが、政府はこのガソリン補助金に関して延長を検討(2023年9月日時点)するとしています。
この補助金があって、15年ぶりの高値を更新したのですからガソリン価格がどれだけ上がっているかがよく解ります。
ガソリン価格の上昇の背景は?
もともとガソリン価格は上下するものというイメージはありましたが、こんなに高くなると「どうして?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
ガソリン価格は様々な要因で上がったり下がったりしていますが、今回、ガソリン価格が高くなっている原因はいくつかあります。
国際政治の動向や、原油産出国との関係、そして、需給のバランスの変動も影響します。そして、通貨価値もガソリン価格に大きく影響します。
まず、原油価格はOPEC、メキシコ、ロシアなどの石油産出量がどのくらい原油を産出するかによって決められています。ロシアのウクライナ侵攻以降、原油価格は高値水準の傾向が続いています。
そして、日本は石油を輸入しているため、円のレートによってもガソリン価格が変動します。円安傾向が続けば、その分、原油を買うときにお金が必要ですから小売価格も高くなってしまうのです。そして、最近では、環境保護政策や技術革新といったエネルギー政策もガソリン価格に影響を与える要素となっています。
例えば、化石燃料に頼らないエネルギーが主流になっていけば、今までのように「原油はいらないだろう」ということになって、産油国が原油の産出量を減らしてしまうことも考えられるのです。
つまり、ガソリン価格は政治的な動向、需要の供給のバランス、そして、為替レートなど様々に要因で決まるものなのです。
ガソリン価格の高騰が与える影響はとても大きい
ガソリン価格が高くなると「出費が増える」「気軽にドライブにもいけない」などなど、個人レベルでも影響がありますが、社会的に様々な分野に悪影響があります。
公共の交通機関などの交通産業への影響もありますし、企業で損益を吸収できなくなった場合は、運賃に上乗せされるという形で一般利用者にも負担がかかることになります。
また、産業への影響も大きく、製造業における、生産コストが増加してしまいます。その結果、商品価格も上昇することになります。そして、農業においても影響は無視できません。農機具の燃料コストや輸送コストの上昇、そして、ハウス栽培の場合、温度管理のための暖房や冷房の燃料代も跳ね上がることになります。その結果、農産物の価格上昇の原因になるのです。
そして、ガソリン価格が高騰すると政府はさきほどご紹介したような軽減政策をとりますので、政策にも影響をあたえているということになります。場合によっては、ガソリン価格が安定しないことで景気が悪くなり、その結果、内閣支持率などにも影響するというケースもあります。
このように、ガソリン価格の高騰が私達の生活や産業、そして国の政策にまで影響を与えているのです。
まとめ
今回は、ガソリン価格についてのお話でした。ガソリン価格軽減のために政府は石油元売りに補助金を出していて、本来は9月末で終了する予定でしたが、その後も延長される見通しです。
ガソリン価格は様々な要因で変動していますが、今は、複数のガソリン価格が高くなる要素が揃っている状態となっているため、ガソリン価格が驚くほど上がっています。
この先、どのくらいまでガソリン価格が上昇するのかは解りませんが、しばらくは高値水準が続くのではないかという予想をしている人もいるようです。できるだけエコ運転に努めて、公共の交通機関を利用するなど工夫をしていきましょう。